桃色アルバム
「おまえら、笑ってないで助けろよ!」
「知らなーい」
「渡部、おぶってってあげなよ」

そう言ってクロールで岸に泳いでいく。


「てめーら、あとで覚えとけよ!」

渡部もケイタと崎野をおぶったまま後ろについていく。


ニヤリと崎野と顔を見合わせる。

そのとき、いきなり渡部が深く呼吸し、水中に深くもぐった。


いきなりだったので、ケイタたちは息をとめていない。

鼻と口に水が入ってきた。


長い間もぐられ、ケイタと崎野は耐えられなくなり手をはなし、水中から顔を出した。

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