桃色アルバム
「それ、イジメられてるってこと?」
「そんな感じだと・・思います・・・」

頬を赤らめながら言う女の子に、川嶋は「ありがとう」と言って女の子に戻っていってもらった。


「マジかよ」
「ゆりかがイジメだなんて・・・・」

「今まで、そういうことなかったんだよな・・・」

ケイタたちが話していると、遠くにゆりかが見えた。

「あ、ゆりかだ」

ケイタが叫ぶと同時に、みんなが走り出していた。


「ゆりか!!」

さとこから名前を呼ばれ、ギクリとゆりかが振り向く。


「あんた、イジメられてるんだって?どうしてあたしらに言わなかったんだい」
「相談にのってやるのに」

心配そうに言うさとこたちを、ゆりかが押しのけた。

「・・・相談なんて、するわけないじゃない」

ボソリとゆりかが言った。
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