桃色アルバム
「私は、みんなのせいで仲間はずれにされてるんだよ?」

そのゆりかのことばが、ケイタには信じられなかった。

「何か、みんなとつるんでから私のグループの女子はいやな目で見てたらしい・・遊ぶのも、みんなとばっかりだから嫌気がさしてたんだって」

ぎゅう、とこぶしを握るのを、ケイタは見ていた。


「それに、一番はみんなから嫌われてるさとこと一緒にいたことだよ」

そう言って、ゆりかはさとこをニラんだ。

「みんなに会わなきゃ・・さとこが友達面してこなきゃ、私は今までどおりみんなとやれたのに!」

そう言って、ケイタたちを振り切り走っていった。


しばらくの間、その場に沈黙がながれた。

そして、その空気をやぶったのは上野だった。

「さとこ、気にすんなよ。別におまえが悪いわけじゃねえ」
「そうだよ。一番悪いのはイジメを考え付いたやつなんだから」

ケイタも必死にフォローする。


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