桃色アルバム
「一緒にいるのは・・・ゆりかのグループのやつらじゃん」
「なんでイジメてるやつのとこなんか・・・・」


「おい、あれ!」
眉をひそめてゆりかの手元を見ていた渡部が突然叫んだ。

「何だ?」
「あれ・・金だ。結構あるぜ」

指差すほうを見ると、ゆりかが紙を何枚か差し出している。


「あいつら、どういうつもりだよ」

渡部が駆け出そうとすると、丁度さとこが入ってきた。

「なに、どうしたんだい」

不思議そうにケイタたちの顔を見渡している。


「説明はあとだ。おまえも来い」

何がなんだか分からないまま、さとこもつられて走り出した。
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