桃色アルバム
「・・・・なんだ、これっぽっちかよ」
「もっと持ってこれるだろ。仲間に入れてやらないよ?」

ゆりかはずっと黙っている。

「ちょっと、何とか言えば」

ゆりかが顔を上げ、口をあけた瞬間、大きな声で名前を呼ばれたのが気づいた。


「ゆりかっ、大丈夫か!?」

息をとぎらせ、ケイタたちがゆりかの前に立つ。
ゆりかは驚いて6人を見上げていた。


「おい、あんたら。あたしのダチに何してくれてんだい」

さとこが低い声で言う。

「な、何よあんたたち・・関係ないじゃない」

さとこにニラまれ、びくりと体を動かす。
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