桃色アルバム
「私たちは、ちょっと話していただけだよ」
「ねえ、ゆりか」

そう言って、ゆりかの顔を見る。

「うそだね。その手に持ってるもん、出しな」


さとこが後ろに隠された手をジロリと見る。

「何も持ってないわよ!あんた、うちらとやる気?」
「いいじゃん、おもしろそう。受けて立つわよ」

さとこがかまえる。

「本気でいくよ」

「やめて!!!」


甲高いゆりかの声が響いた。

一瞬、沈黙がながれる。

「ほら、ゆりかは私らのダチなんだよ」

「ゆりか・・・」

しゅんとなり、さとこがゆりかを見る。
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