桃色アルバム
ゆりかが、キッときつい目でさとこに言った。

「さとこ、本気出したら許さないから。停学にならない程度にね」

その瞬間、さとこの表情がパァ、と明るくなった。

「やっちまえ、さとこ!!」

男子も騒ぎ立てる。

「なっ・・・・」

女子のひとりが何か言おうとしたが、その前にさとこのこぶしがとんでいた。
あっという間に3人の女子を倒す。


「なんだ、弱っちい」
ため息をつきながら、手をさすった。

「さとこ」

呼ばれてゆりかと向き合う。


「さとこ、ごめんね。やつあたりしちゃって・・・」
「ううん、ぜんぜん気にしてないよ」

言うと、抱き合って泣き出した。

「・・俺たちどうする?」
「居心地わりぃな。戻るか」

そう言って、泣いている2人を背に校舎に歩き出した。
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