桃色アルバム
尻を持ち上げ、見ると、また小さく折りたたんだ紙がおいてあった。

何だろうと広げてみると、同じようにワープロで書かれた字がならんでいた。

『川嶋ますみは預かった。返してほしくば暗号を解いて次の場所へ来い。

        NA94A5Y5BE    』



「ええっ」

読み終わったケイタは、思わず大きな声を出していた。
みんなの注目が集まる。

重い雰囲気の中、ケイタは肩をすくめた。

ひとりで行くべきだろうか、ケイタは迷う。
だけど、この状況で言い出すのも勇気がいる。

ケイタはひとり、頭を抱えてしまった。
< 172 / 216 >

この作品をシェア

pagetop