桃色アルバム
上野はまだケンカしていないから渡しやすい。

渡部とさとこは殺気が出ていて、近寄りにくかった。


上野に近寄り、紙を見せる。
上野は眉をひそめ、紙を見ていたが、やがて紙をケイタに返し、言った。

「おまえこの暗号、わかるか?」
「さっぱり。わかんねえよ」

「・・・・・見せて」

さとこがよってくる。

「わかるか?」
「・・・・ぜんぜんだね」

そう言うと、渡部と崎野も寄ってきた。

「なんだ、これ」

「この暗号、おれ分かるぜ」

崎野がポツリと言った。
みんなが驚いて崎野を見る。

「カンタンなことだ。キーボードがあるだろ。そこに、ローマ字とひらがなが書いてある。この英語の部分をひらがなに置き換えると・・」
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