桃色アルバム
最後のとき
「・・みや・・・間宮っ!!!!!」
遠くで崎野の声が聞こえたかと思うと、いきなりガンと耳に響いた。
「あ、俺寝てた・・・」
「上野が・・・っ・・さっき電話きて・・やばい状態だって・・・」
「え・・?」
ケイタはよく、状況がわからなかった。
目にうつるのは、真っ青になって着替えている仲間たち。
崎野のそういう声は、息がつまり、とぎれとぎれでいた。
「ケイタ、早く着替えろ!!病院いくぞ」
すでに着替えた渡部がケイタの腕をつかんで立たせる。
だが、ケイタの足に力は入らなかった。
がんばって立とうとしても、骨が抜けたみたいにガクガクしていた。