桃色アルバム
振り返ると、同じ学年の水野、柳、谷川、吉田、池浦、坂田、北浦が立っていた。
なぜか7人ぜんいん、殺気立っている。

「おう、水野じゃねえか。どうした、そんな顔して」
「おまえら7人仲いいなあ」
同じクラスの上野と渡部が言う。

「仲いいのは、おまえらもじゃねえか。どうした、最近やけに7人でつるんでんじゃねえか」
「まぁいろいろあってな。で、何だよ」

渡部が言うと、水野がキッとこちらをニラんだ。

「おまえら、今日のは発表で先生からベタ褒めされてたじゃねえか。きっと、表彰状もらえるぜ」

表彰状、というほどでもない、主任の先生がカンタンに作ったものだ。

「あんなのタダの紙切れじゃないかい。あんなのもらってももらわなくても同じさ」
「それに、俺らは命かけてんだよ」

そのことばに、ケイタら7人はポカーンとした。

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