桃色アルバム
「夏休みの予定だけど」
基地に集まると、ゆりかが真っ先にしゃべりだした。
「もし空いてたら、みんなでお盆祭りいかない?私、このメンバーで行きたい」
「あ、あたしもそう思ってたよ」
きゃっきゃと騒ぐ女子を横目に、ケイタは上野に話しかけた。
「なぁ、このメンバーっていつから集まってたんだ?」
「えーと、今年の春休みの最初くらいだな」
「そんなに最近なのか」
もっと前から集まっていると思っていたケイタは、少し驚いてしまった。
「で、どうなんだい?」
さとこがいきなり顔をのぞきこんできた。
「あ、俺はいけるぜ」
「じゃ、全員オッケーだね」
ゆりかが手をたたいた。
「その前に、夏休みの宿題。済ましてからだよ」
その川嶋のことばに、その場の全員からため息がもれた。