桃色アルバム
「渡部、何してんだい」
「ねずみ花火だ。おもしれーだろ」

笑っていた渡部だが、さとこにニラまれると首をすくめた。


「あんまりゆりかを怖がらすんじゃないよ」
「ていうか、ねずみ花火なんてあったんだ」
「もっと盛り上がるだろうと思ってさ。買っておいたんだ」

崎野がニヤリと上野を見る。


「ナイスじゃん、崎野」
「それほどでも」
崎野とさとこがパン、と手をうった。




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