桃色アルバム
「サンキューな、川嶋」
「今日は楽しかったよ」

花火がすべて片付いたときには、もう10時半をまわっていた。

「またいらしてくださいね」
川嶋の後ろから、上品そうな女の人が出てきた。

同級生の母親とは思えないくらい、キレイだと女子が騒ぎ立てていた。



「つかれたー」
みんなと別れ、ケイタは上野とふたりになっていた。

「久しぶりだったかんな。崎野に感謝しなきゃいけねえぜ」

顔を見合わせ、ふたりで笑った。

< 71 / 216 >

この作品をシェア

pagetop