ちょっと、ひと息つきませんか?
 店の外で、二人は向かい合い彼の方から話しかけている。彼の言っているのにマキコは口を手で覆い俯く。そして、何度も何度も頷いている。彼女が泣いているのが分かった。彼女を彼は優しく抱き寄せていた。二人が一つになった。
 「お幸せにー」
 世間は12月の冬。外は雪。ふわふわと優しく降り注いでいた。
                   完
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