ちょっと、ひと息つきませんか?
  健太郎が落ち着きを取り戻したと同時に、マスターがお水の入ったコップを差し出す。
 「ありがとうございますー」と言い半分ほど飲んだあと、健太郎がポーチから取り出した小さな白い丸状の塊をマスターは見逃さなかった。
  そしてー。
 「あかん!!」
 マスターは、健太郎に向かって両腕を掴んだ。
 「え!?何するんですか、マスター!!」
  困惑する健太郎を無視し
 「それは、あかんて!!親にもろうた身体やろ!?大事にせなー」
 「ちょっ言ってる意味がー」
 「嫌なことやしんどいことがあったのは分かる。けどな、君はそんな物頼らんでも生きてける強い人間や!!そんなんに頼って人生を棒に振ったらあかん!!」
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