切れない糸。
駐車場に着くと、運転席に座ろうとする蓮。





「蓮。
いいよ、変わって?」



いや、でも…と歯切れの悪い蓮。







「そんなに私に頼るのが嫌?」

「いや…そんなこと「なら変わって」





少し強引だとは自分でも思う。

…けど、蓮は私の前でさえカッコつけたがる。







***







家に帰る途中で蓮に言う。




「蓮?」

「なに?」

「カッコつけなくったっていいんだよ」

「……」

「蓮はそのままで十分、カッコいいんだから」








少なくとも、私の前ではカッコつけないで。と
蓮にそう告げた。
< 143 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop