「先輩。」

死…?

「う、ぅ…っく…」

私は人通りのない、人気のない教室で泣いていた。

私、後ろで結香が私を呼んでるのを無視して飛び出しちゃったんだ。

──だってあれは見たくないよ。

うん。あれは見たくない。

そう自分に言い聞かせているとき私が今居る教室に向かって誰かが近づいてきた。

「おいっ、どこにいるんだよっ、」

「はぁ…どこいったのさ…」

龍貴さんと結香だ…。

私は急いで涙を拭った。

そして入り口に背を向けた。

──ガラガラ

教室の扉が開いた。
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