「先輩。」
そう言ってその場から逃げた。

私が向かったのは───

「美湖っ!」

そう、美湖のところ。


*美湖side*

「美湖っ!」

勢いよく病室の扉が開いた。

入り口に立ってたのは息があがっている結香だった。

私は急いで涙を拭った。

「結香、どうしたの?」

「どうしたの、じゃないよ!
美湖見てたんでしょ!?さっき」

「ん…?さっき?」

「公園。私があいつに呼び出されてたとこ。」

「…う、ん」
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