ふたりの言葉。
「イタズラは、2人で、人を巻き込まないこと」
私はそう言って、若葉の右手の小指と私の右手の小指を絡めた。
「ごめんは、禁句」
そう言って、私はもう一度強く小指を絡めた。
「約束ね」
「約束な」
イタズラは2人でね。
何があっても、この先何が起こっても2人でだからね。
「ごめん」は禁句だよ。
言うなら、ありがとうがいいな。
そんなことを思いながら、私と若葉は小指を離さずに暖かい日差しが差す屋上で笑いあった。