ふたりの言葉。
いつの間にか、熱も少し下がっていて大分楽になった。
俺は、母さんの所へ戻るとさっきの医師と何か話していた。
その医師は険しい表情で、母さんは今にも泣きそうな表情だ。
「母さん、何の話?」
「若葉……」
「腫瘍マーカー検査のことなんですが、少し時間かかるので、お母さんは病院内で待機してもらってよろしいでしょうか?
安井さんは、あと一つ超音波検査をしてもらいます」
「は…い……ありがとうございました……」
超音波検査……?
まって、俺そんなの聞いてない。
俺は、その医師に超音波検査をする場所を教えて貰って、母さんと診断室を出た。