ふたりの言葉。



誰を責めることもできない。



誰のせいにもできない。



「な、んで……俺がっ……」



「認めたくない気持ちも……分かるけど、頑張りましょう」



その医師の言葉で、認めざるを得なかった。



「……俺、死ぬんだ」



笑うこともできなかった。



今……なんで今だけ咳も出ないんだろう。



ただ、ただ……俺の目から涙だけが流れるだけだった。


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