ふたりの言葉。



「琴、離れろ」



「なんで……」



「いいから……!!」



若葉に抱きついていたのに、若葉に押し返されて私はよろめいてしまった。



「ちょっと、若葉!?」



「母さん、少し2人にして」



「……わかったわ」



優子さんはそれだけ言うと、申し訳なさそうな顔をして病室を出ていった。


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