ふたりの言葉。



「若葉、具合悪いの?どこか、悪いの?」



私は若葉を真っ直ぐ見るけれど、若葉を私の方を見ようとしないでずっと、空を見ている。



「別に、悪くない…ただの、肺炎だって!琴は気にすんな!」



若葉は、そう言った。



笑顔でそう言ったけど、笑顔じゃなかった。



苦しそうに笑う若葉は私に何かを隠している。


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