ふたりの言葉。



「こ、と……っ……まだ、したいことも……たくさ、ん……あんのにっ……

なんで、……俺なんだ……よ……!!」



涙をこらえながら叫ぶ若葉。



私はそんな若葉に声をかけてあげることさえもできない。



確信もないのに、「死ぬって決まってないよ」なんて言っても若葉が苦しむだけ。



「頑張ろう」なんて言っても、私が知らないところで若葉は頑張っている。



なんで、気づかなかったんだろう。



こんなにも、近くにいたのに。


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