ふたりの言葉。



若葉の、気持ちが伝わっていないことが私の気持ちが伝わってないことよりも悲しくて。



いつから、こんなに……私は弱くなったんだろう。



若葉に出会ってから、大切なものができてから弱くなったのか。それは分からないけれど。



でも、私は何があっても、この右手を離したくない。



「琴、そんな泣きそうな顔すんな。

俺はさ、琴といるだけで…それだけでいいんだから」



若葉はそう言って軽く微笑んだ。



私、泣きそうな顔してた?


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