ふたりの言葉。



それから、2日後の8月4日。



俺の誕生日だ。



「若葉!誕生日おめでとう!!」



俺が病人なんてことを大声でおかまいなしに病室に入ってきた琴を軽く睨む。



「誕生日だな、うん。そうだな」



「おめでとうの日だね」



だから、それがどうした。



琴は笑顔だった。



それはわざとなのかもしれないけど、でも……笑顔だった。


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