ふたりの言葉。
「若葉、あのね!だいす……」
私はそう言って、隣を見るけれど
当たり前に、若葉の存在はなくて。
少しだけ……少しだけ寂しいと思っていいですか?
決して彼氏と言える存在ではなかったけれど、私が一番愛してた。
親友としても、恋愛感情としても、世界で一番めちゃくちゃ愛してた。
顔を上げると、太陽が眩しいくらいに輝いている。
その太陽に目を細めながらも、私は空にいる若葉に声をかける。
「……っ……また、ね」
また、どこかで
もう一度あなたに出会いたい。
「またね」の返事が、返ってくることはもうないけれど
『またな』
私の心の中の若葉はそういった気がするから。
「またね」
「またな」
その言葉は、最後まで笑い続けた
私と若葉の
ふたりの言葉。