ふたりの言葉。



「女の子って感じのヘアピンだけど、大丈夫?」



「琴のなら、なんでもいい」



私のならって……逆に考えると、私の以外は嫌ってことでしょう?



私は、ニヤける頬を必死に抑えて、若葉の背中をグイグイ押した。



「見ててあげるから、さっさと行け!」



「はいはい」



若葉は笑ってクラスメイトたちとどこかへ行ってしまった。


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