ふたりの言葉。



「じゃあ、もっと近いとこ行く?」



「え、いいよ、いいよ!!ここも近いじゃん!」



本当は、できるだけ近くで若葉を応援したい所だけど、そんなの出来るわけない。



「いいじゃない、それが早見ちゃんの特権でしょ」



愛梨ちゃんはそう言って、私の腕を引っ張って人混みを掻き分け、一番前まで連れていってくれた。



私の……特権。



特権て、そういうことですか……?


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