ふたりの言葉。
……ピーーーー!!!!
いきなり鳴ったブザーの音に驚きつつも、私は目の前で行われている試合に釘付けになる。
もちろん、戦っているのは、私たちのクラスの男子だ。そして、相手は3年生。
普通に考えて、負けるのが当たり前だけれど、そう簡単にうちのクラスは負けないみたいだ。
「ナイシュー、若葉!」
何人かのクラスメイトが若葉にそう言ってハイタッチを求める。
若葉も笑顔でそれに応える。
開始早々、1分も経たずに若葉はゴール目掛けて突進し、2点取ってしまった。
なんて奴だ……。