ふたりの言葉。
私は、胸に込み上げる何かをグッと堪えて、愛梨ちゃんに向き合った。
「球技大会が終わったあと……若葉が私の元に来たの。
その時、凄い私がイライラしてて。
若葉はいつも通り、私の頭を撫でようと手を伸ばしたんだけど、振り払っちゃって。
それから……」
言い終わって愛梨ちゃんを再び見ると、愛梨ちゃんは口の中にご飯を運んでいた。
「早見ちゃんはさ?なんで、イライラしてたの?」
「それは……球技大会で、なんか……こう。若葉が凄い人気あるって知って嫌になったというか。
とりあえず、何か嫌だったの」