ふたりの言葉。



「愛梨ちゃん……私、行ってくるね」



「頑張って」



私は、持っていた箸を置いて、教室を飛び出した。



若葉がよく行く場所なら知っている。



でも、本当にそこにいるのか。分からない。



若葉のこと、分からないだらけなんだ、本当は。


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