私の希望となった彼
変化
おかしい。いや、おかしすぎる。
何人もの女子が「席変わって?」というものだから「いいよ〜」と言っていたのだが・・・。私たちは今週日直だ。だから、席替えは1週間我慢しろと先生は言った。
・・・まぁ、1週間くらい、だいじょぶか。
日誌は私が書けばいいし黒板だって1人で大丈夫だから・・・負けるなあすか!
そう。自分に言い聞かせた。

琉斗「あすか、日直だから放課後残んないとだよね?」
あすか「うん。でも私するから帰っていいよ?」
琉斗「え、でも悪いから・・・あとお願いがあるし。」
あすか「お願い?なに?」
琉斗「校内案内してほしいんだけど!」
あすか「昼間一緒にいる女子に頼めばいいじゃん?笑」
・・・あ、やばい。本音が・・・つい。
琉斗「え、何嫉妬!?かぁわぁいぃい♡」
あすか「え・・・、そういうキャラでしたっけ?しかも、嫉妬とか全くないから。」
琉斗「いや、うん?笑とにかくお願い!どうしてもあすかにお願いしたいの!」
・・・はぁ。まぁバイトまで時間あるし・・・
あすか「わかった。日誌もうすぐ終わるし、バイトまで時間あるからいいよ。」
琉斗「あざっす!」
・・・野球部か!っつーの!普通に礼してよ。
少しイライラしながらもまぁクラスメイトとの関係を、壊したくなくて承諾してしまった。


そして。手早く校内案内をしていく。
あすか「ここが、実験室ね?まぁ理科の実験とか解剖とか。私たちは第2理科室って呼んでるよ。」
琉斗「なるほどね!」
・・・さっきからそればっかですね。しかもケータイいじりながら!人の話聞けや。このどアホ!
あすか「あのさ聞いてる?頼んできたの琉斗君だよね?」
琉斗「琉斗でいいし。ちゃーんと聞いてるよ、わかりやすくて助かるよ」
あすか「・・・そう。」
ちょっと何考えてんのかよく分からないし行動も意味不明すぎるよ・・・。

案内も終わり教室に荷物を取りに帰る途中いきなり琉斗が話し出した。
琉斗「あすかって…俺のこと嫌ってるよね、めっちゃあからさまだからよく分かるよ。」
私はびっくりして・・・
あすか「え!?なんで!?そ、そんなことないよ!誤解だよ!」
琉斗「そうかな、ならいいけどさ。ここ、アルバイトOKなんだね、俺前いた高校ダメだったからしてみたいな。」
あすか「そうだったんだ。いい経験になると思うよ。」
琉斗「あすかアルバイト今日あるんでしょ?何してんの?」
あすか「えっと・・・」
どうしよう!ここら辺でアルバイト募集中の店あったかな・・・。正直に言えるわけないし・・・。
琉斗「やめとけ」
あすか「え・・・。」

なに。今、なんて言ったの。
やめとけ?なにそれ。

あすか「何言ってるの?」

そんな話をしてるうちに教室に着いた。

琉斗「じゃあね、また明日ほんとありがとう」
あすか「ちょっと待っ・・・」

琉斗は走りながら去っていった

怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。バレたら死ぬ。笑いものにされる。なんでやめとけって何。何の話。やだ、怖い。怖い。

あすか「やっぱあいつ嫌い」
小声で囁いた声は静かな教室に響いた。
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