愛と勇気の英雄伝承
「あ!そう言えば、助けてくれたんだね!!ありがとう!」
「そりゃあ雪の上で、うめいてるヤツ見つけたら、ほっとけないだろ?笑」
ニヤッといたずらっぽく笑う彼。
一瞬、目的を忘れかけていた。
「あ!!伝説の宝石!探さなきゃっ」
その時、黒い影がルシフの後ろを横切ったのは
お得意の気のせいで……?
「ん?どーした?」
ハッとしてルシフを見ると、不思議そうな顔をしていた。
(ルシフは見てないみたいだし、きっと気のせいだよね?)
「何でもないよー♪」
「なぁ、伝説の宝石、お前も探してるのか……?」
ん?お前も??
「と言う事は!ルシフも?!」
図星という顔。
ルシフは、とても分かりやすい。
「ふふっふふふ……あはははっ!!」
「何だよ?俺の顔に何か付いてるか??」
オドオドして、自分の顔を探るルシフを見ていると
ラズリは、我慢できなくなって、大声で笑い出した。
「ふふっ何でもないわ!それより、目的が一緒なら!」
「自分も連れて行けってか?」
おりょ?先に言われてしまった。
「ほら、図星って顔〜 笑」
ルシフが、ラズリの顔を指差して笑う。
こうして伝説がまた、繰り返されようとしていた……。