半分のキモチ
あの笑顔はずるい。
どんなにムカついても帳消しにしちゃう。
友達としてしか見てないって分かってても、どこかで期待したゃう。

バカ清水……

きっとそれ以上に私はバカだ。


「なぁ、なぁ、宮本」

「何?」


恨めしそうに清水を見ると「そう言やーさ。コンビニで買ったんだけどさ」とかばんをゴソゴソ漁りだす。


「何?」

「あっ、ほら、買ってきてやった」

机の上には「大福?」

「イチゴ大福だよ」

「は?」

「この丸みなんて宮本そっくりじゃん」


ガハハと笑い「共食い!共食い!」とはしゃいでいる。


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