半分のキモチ
「大丈夫?」と心配してくれている京子の顔さえ見れない。
いつものように「大丈夫」とも言えず、無言で教室を出た。
駅までの道。
登校してくる学生とすれ違う。
多分、何人か友達とすれ違っていたと思う。
名前を呼ばれ、何かを話しかけられたと思う。
それに笑っていたのかもしれない。
無表情だったのかもしれない。
良く覚えていない。
思考が止まっていたのかもしれない。
何も考えなくて良いように。
これ以上泣かなくても良いように。
これ以上惨めにならない良いように。
それなのに、
「宮本、どこ行くんだよ」
かけられた声と同時に、視界がグラッと揺れかっちゃんが私の腕を掴んで駅まで向かう足を止めた。
いつものように「大丈夫」とも言えず、無言で教室を出た。
駅までの道。
登校してくる学生とすれ違う。
多分、何人か友達とすれ違っていたと思う。
名前を呼ばれ、何かを話しかけられたと思う。
それに笑っていたのかもしれない。
無表情だったのかもしれない。
良く覚えていない。
思考が止まっていたのかもしれない。
何も考えなくて良いように。
これ以上泣かなくても良いように。
これ以上惨めにならない良いように。
それなのに、
「宮本、どこ行くんだよ」
かけられた声と同時に、視界がグラッと揺れかっちゃんが私の腕を掴んで駅まで向かう足を止めた。