半分のキモチ
って言うと何故かじゃない。
理由は分かる。


私は清水を好き。
それは清水だって知っている。


……なのに清水はそう言った。
私の気持ちを知っているのにそう言った。


かっちゃんは私の変わりにキレた。
上手く泣けない私を知っているから代わりにキレた。


"俺が好きなだけだ。それが悪いか"


そう言って清水の胸ぐらを掴んだらしい。


チラッとかっちゃんの後ろ姿を見た。


だから、朝私を待ってたんだ。
誰かが私に何かを言わないように。
きっとその何かは私を傷つける言葉だから。


"ちょっと、かっちゃん格好良かっよ"


また京子からメモが回ってきた。


クラスの雰囲気の違いは分かったけど、かっちゃんが言わないなら私も言わないでおこう。


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