半分のキモチ
「……」

「だから、なんだよ」

「……」

「助けてやっ……」

「頼んでない!」

「は?」

「助けてなんて言ってないじゃん!」

「その言い方なんだよ」

「ホッとけば良いじゃん!」

「あ?何言ってんだよ」

「ホッとけって言ってんの!」


どんなに怒鳴っても、私の声はここではたいした威力はない。


「ナンパの邪魔されて怒ってんのかよ」

「違う。そんなこと言ってないじゃん!」

「なんだよ。心配してんだろう!」


そんなこと分かってるよ。


< 146 / 250 >

この作品をシェア

pagetop