半分のキモチ
裕介に誘われライブに来たのは良いが……


「あれって、宮本じゃね?」


三上の視線の先には宮本と知らない男が話している姿。


「宮本も来てたんだ。あれか、克巳が……おい!清水!」


三上の話しを最後まで聞かず俺は宮本の方へ歩いていた。 


何で宮本が来てんだよ!
っつーか、あの男だれだよ!
ニコニコ笑って下心丸出しだっつーんだよ!


もしかしたら、知り合いかもしれないなんて考えてる余裕なんてなかった。
気がつけば宮本の腕を掴み、自分の胸へ引き寄せていた。


「コイツらに用?」

「いや、別に」

「用がないなら、もう良いだろう」


そう言って男に見せ付けるように宮本の肩に腕を回した。

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