半分のキモチ
「あの日、宮本は中山のこと待ってたろ」

「あぁ」

「俺は克巳に話があるって言われた訳だ」

「あぁ」


この時点で克巳の話は宮本絡みだと分かった。
だから三上の言葉にもさほど驚くことはなかった。


「だけど、内容が宮本のことだったから、宮本が居る教室では話せなかったから隣の教室に居たって訳。そしたら、お前が来てりさちゃんが来て……話してることが全部聞こえてた訳じゃないから、詳しくは分かんねーけど、でかい音とりさちゃんの怒鳴り声で。まぁ……なんとなく、」

「……」

「りさちゃんが宮本に何かしたんだろう?」

「あぁ……突き飛ばして蹴った」

「マジか……」

「あぁ」

「でも、だからって」

「りさのことはちゃんと好きだぜ」


< 155 / 250 >

この作品をシェア

pagetop