半分のキモチ
それは俺の願望。
そう思うことで少しでも罪悪感から抜け出したいだけなのかもしれない。


偶然だとは言え、ライブで宮本と会ったこと……
何も考えず当たり前のように宮本を抱きしめたこと……
"友達"と言う錯覚で宮本を泣かせたくないと思っていたこと……


有り過ぎて、どんなに願っても抜け出せないのかもしれない。


そして、こんなことを考えている時点で……


変わらないことを願いながら、
変わることを期待していた。


それがなにに対してなのかは分からなかった。


新学期になっても俺の隣にはりさがまだ笑っていてくれる。
教室では宮本の隣には克巳がいて笑っている。

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