半分のキモチ
その何かが何となく分かったのは文化祭。
年間行事でも盛り上がり学校全体が祭りムードになる。
もちろん、それは俺達のクラスもりさ達のクラスも同じ。


すぐに実行委員が決められ、クラスの出し物が決まって行く。


「逆メイド喫茶って何だよ」

「文句言うなよ。決まったんだから」

「逆ってことは、俺もお前もメイドだぜ。キモッ誰が見たいと思うんだよ」

「清水メイド姿……俺は見たいけど、」


笑いを堪えるように三上の口元が緩む。


「いやな、裏方に回れば良いだろう」

「は?裏方なんて面倒だろう」

「でた!ワガママ!可愛いメイドになるか、面倒な裏方をやるかどっちかなんだから諦めろ」


ハァー
諦めるように俯くと「じゃあ、最初は希望聞くから」と宮本の楽しそうな声が聞こえる。


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