半分のキモチ
「何も言わないってことは、そう言うことだろう?」

「は?」


最低だ。
最低だ。


私の最後の想いはやっぱり清水には届いていなかったんだ。
あんなに迷って……
やっと出した勇気だったのに……





「私が……どんな想いで、最後に言ったと思ってんのよ。忘れよう。忘れようってせっかく決めたのに……どうして、そんなこと……言うのよ。そんなもんかよなんて、言うのよ……」





ポロポロと涙と一緒にまた清水への2年分の想いが流れ出す。


清水が言うように、そんな簡単な想いだったら苦労はしない。
こんなに泣いたりしない。





「で?」


泣いている私なんてお構いなしに、清水はニヤリと笑う。



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