半分のキモチ
歌が終わり俺は宮本の隣に座った。
動揺する宮本。


あれから俺の態度や言葉に、いちいち怒ったり笑ったりする宮本が気にならないと言ったら嘘になる。
嘘になるけど、どうしてやることも出来ない。


「まぁ、あれだよ。これでもいろいろ考えてんだよ」


ぶっきらぼうに言って、ごまかすようにみんなを見て笑った。


「勝手なこと言うな」

宮本の声が震えているのが分かる。

「宮本には笑っていて欲しいじゃん」

「笑ってるじゃん。何時もバカ笑いしてるじゃん」

「俺じゃ、笑わせてやることできねーから」

「私の話し聞いてる?笑ってるって言ってんじゃん」


自覚ねーのかよ……
笑えてねーんだよ。
俺を好きだって言ったあの日から、


< 38 / 250 >

この作品をシェア

pagetop