半分のキモチ
ステージの一番前に陣取った私と京子。


「かっちゃんのこと、いつから知ってたの」

「ん?」

「かっちゃんが私のこと……」

「今日だよ」

「は?今日?」

「まぁ、今日って言うかさっき。でも、クラスマッチ終わったくらいからかなぁ……なんとなくそうかなって」

「マジ……」


私ってどれだけ周りが見えてなかったんだろう。


「私は清水君でも、かっちゃんでも愛子が一緒に居たいって思う方を応援するよ」

「え?」

「彼女と別れたばっかりの清水君でも、まだ清水君を想っていたとしてかっちゃんを選んだとしても……だって笑ってたいじゃん。泣きたくないじゃん」

「……泣きたくないよね」


私の声はキャーと言う女の子達の声に掻き消されてしまった。


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