この手を離さない
「お願いします……どうかそれだけは!光輝の顔を見に行くことだけは許してください」



光輝に会えなくなったりしたら、私はどうやって生きていけばいいかさえ分からない。



気がついたら土下座をしていた私を、慌てて光輝ママが抱き起こした。



話の結論は出ないまま今日のところは解散となり、言葉なく部屋に戻った。



この日から1週間、私は1歩も外出しなかった。

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