この手を離さない
障害者と健常者との壁は余りに厚くて、私のようなちっぽけで非力な人間にとび越えられるものじゃないのかもしれない。
光輝の両親が言うように、私と光輝とはもう住む世界が違うのかもしれない。
私が光輝の力になりたいと思っても、それは光輝にとって重荷にしかならないのかもしれない。
それでも、懲りずに光輝のためにできることがないか探してしまうのは私のエゴなのだろうか。
何もかもが分からない。
光輝が遠い……。