この手を離さない
「俺より重い……?」



「そうよ!秋元君見たところかなり軽いんじゃない?車いすさえあれば1人でどこへでも行けるみたいだし」



中村さんの声はひたすらに明るいのに反して、にわかに信じ切れていない光輝の声はか細い。



「そりゃ、移動位ならなんとか……。でも、事故に遭う前と同じような生活はできません」



そう言ってうつむいてしまった。



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