この手を離さない
中は当然だけど誰もいなくてがらんとしている。
ついさっきまで神父様がいた場所がよく見える1番前の席に、光輝と並んで腰掛けた。
「未央きれいだったね」
「うん」
自分から教会に来たいと言った光輝は、なぜか無口になっている。
「あれ~? 未だに未練たらたらだったりする?」
ニヤニヤしながら光輝の顔を覗き込んだ。
「これ、おまえにやるよ」
私の冷やかしを無視し、光輝は戦利品、さっき受け止めたブーケを差し出した。
ついさっきまで神父様がいた場所がよく見える1番前の席に、光輝と並んで腰掛けた。
「未央きれいだったね」
「うん」
自分から教会に来たいと言った光輝は、なぜか無口になっている。
「あれ~? 未だに未練たらたらだったりする?」
ニヤニヤしながら光輝の顔を覗き込んだ。
「これ、おまえにやるよ」
私の冷やかしを無視し、光輝は戦利品、さっき受け止めたブーケを差し出した。